紅茶にはたくさんの種類と飲み方があります。
日頃、あまり紅茶を飲まない方や紅茶の初心者の方にとって、自分の好みに合う紅茶を探すためには、紅茶の知識があるに越したことはありません。
奥の深い紅茶の世界を知りることで、一層紅茶を飲む時間を楽しんでいただけるのではないでしょうか。
本記事では、そんな紅茶初心者におすすめしたい人気の紅茶と知って欲しいポイントについてご紹介します。
目次
- 紅茶をいれるのに必要なものって何?
- 紅茶をより楽しむために必要なものとは?
- 紅茶をいれるのに必要なものの予算とは?
- 紅茶を飲む時間帯によってそれぞれに必要なものとは?
- まとめ
紅茶の初心者が知っておきたい紅茶の産地や種類とは?
まずは、紅茶の産地と種類について解説します。
紅茶といえば、どの国が有名か知っていますか。
これからご紹介するのは、世界三大銘茶といわれる3か国です。
世界三大銘茶
世界の紅茶を代表する3つがウバ、ダージリン、キームンです。
ひとつずつ、どのような特長の紅茶なのか見ていきましょう。
ウバ(スリランカ)
ウバはセイロンティーの一種で、スリランカの南東部にあるウバの高地で栽培されています。
さわやかな渋みとコク、明るい真紅色の水色が特徴です。
クオリティーシーズンは7~9月で、ストレートティーがおすすめです。
ダージリン(インド)
ダージリンは、インドの北東部のダージリン地方の、ヒマラヤ山麓の標高2,000メートルを超える高地で栽培される紅茶です。
爽快感のある引き締まった渋みや、深いコクのある味わいが特徴的です。
ダージリンは、収穫時期によって茶葉の色や紅茶の色・風味が大きく異なります。
最初のクオリティーシーズン、ファーストフラッシュ(3~4月)は、柔らかい新芽で、緑色の茶葉をしています。
紅茶の水色は、明るい黄金色です。
風味は、さわやかで若々しく、ほどよい渋みがあります。
続いて、セカンドフラッシュ(6~7月)は、しっかりした褐色の茶葉です。
紅茶の水色は、うすいオレンジ色です。
マスカットフレーバーで、香りのバランスがとても良いです。
オータムナル(10~11月)は、厚みのある葉をしています。
紅茶の水色は、深いオレンジ色です。渋みが強く、甘みとコクが深い風味を出します。
キームン(中国)
キームンの産地は、中国の安徽省の最南部、1800m以上を誇る黄山山脈と江西省の省境近くにあります。
蜜に蘭の花の香りを感じるような独特な香りや甘みを持つ柔らかなコク、深い深紅色が特徴の紅茶です。
その品質は、中国特有の品質区分により、「超特級、特級、一級、二級、三級」等に分類されています。
4~7月に茶摘みが行われ、4月上旬に最高品質の茶葉が摘まれます。
スリランカ産の紅茶
それでは、スリランカ産の紅茶について紹介していきます。
ルフナ・キャンディ・ディンブラ・ヌワラエリヤはいずれもスリランカを代表する有名な紅茶の種類です。
それぞれの特徴を見てみましょう。
ルフナ
ルフナはスリランカの低地(標高300m前後)で栽培されている紅茶です。
この周辺の紅茶は、砂糖やミルクと一緒に楽しめるフルボディの味わいになっています。
主に中東に多く輸出されているので、日本ではあまり馴染みの無い紅茶になります。
キャンディ
キャンディはスリランカの中地(標高600m)で栽培されています。
くせや雑味が少なく飲みやすい紅茶として、ブレンドされるときによく使われます。
ディンブラ
スリランカの標高1200mの高地で産出されるのがディンブラです。
すがすがしい気候のもとで育つディンブラは、軽やかな渋みと花のような香りで、日本でも人気の紅茶です。
ヌワラエリヤ
スリランカの最も標高の高い高地がヌワラエリヤです。 標高1800mという高知で日中も冷涼で、昼夜の寒暖差もあり、上品で繊細な味わいの紅茶を産み出します。
インド産の紅茶
インドのお土産といえば紅茶といえるほど、インドの紅茶は有名です。
アッサム
アッサムはインド北東部に位置するアッサム州で生産されています。
豊かな土壌と世界有数の降水量など、紅茶の栽培に最適な気候条件に恵まれた世界最大のお茶の産地です。
アッサムは日本での消費量が多い紅茶ですので、紅茶に詳しくない方でも聞いたことがある名前ではないでしょうか。
収穫シーズンは3~11月で、クオリティーシーズンは6~7月です。
甘みが強くコクのある味わいと濃い茶褐色が特徴的です。
ニルギリ
ニルギリは南インドのニルギリ高原で栽培されている紅茶です。
スリランカに似た気候でセイロン紅茶に似た味わいが特徴的です。
収穫シーズンは通年でクオリティーシーズンは12月末~1月。
クセのないマイルドな味わいで、レモン・ミルク・アイスなど色々なバリエーションで楽しむことが出来ます。
中国産の紅茶
続いて、中国産の紅茶です。
中国といえば、中国茶やウーロン茶のイメージが強いですが、広大な中国各地でも紅茶が生産されています
ラプサンスーチョン
ラプサンスーチョンは、中国の武建省周辺で生産されている紅茶です。
世界初のフレーバーティーで、紅茶の起源ともいえる紅茶です。
黒くてツヤのある茶葉、すっきりした後味で褐色系のオレンジ色が特徴的です。
独特の燻製香があり、好みが分かれますが、香りが苦手な人はミルクティーにして飲むと飲みやすいです。
雲南紅茶
雲南省で生産されている紅茶です。
プーアル茶の生産地としても有名な場所です。
黒褐色の茶葉にはちみつのように甘みの強いコクがあります。
スパイシーさのある香りに赤みの強いオレンジ色が特徴です。
アッサムよりも渋みが少なく、柔らかい印象の味わいです。
ケニア産紅茶
ケニアの紅茶は穏やかなコクがあり、マイルドな渋みのある紅茶です。
ほんのりとした甘みで、赤みの強いオレンジ色をしています。
ケニアの紅茶は、ほとんどがCTC製法で作られています。
CTCとは、crush(つぶす)、tear(引き裂く)、curl(丸める)の略で、丸くてコロコロとした形状が特徴です。
CTCにすることで、茶葉の抽出時間を短縮することができ、ティーバックでも抽出しやすくなります。
現在では、インドに次ぐ世界2位の生産量を誇ります。
これほどの生産量があるにも関わらず、あまり日本でも知名度は高くありません。
実際、この記事を読むまでアフリカのケニアで紅茶が有名だなんて知らなかったという方も多いのではないでしょうか。
理由は、紅茶の生産地としての歴史が浅い事や、ブレンド用の紅茶として使われることが多いためです。
茶葉の成長が早く知名度が低いので、低価格で紅茶を楽しむことが出来るメリットもあります。
インドネシア産紅茶
インドネシアは、ジャワ島、スマトラ島を中心に生産地を増やし、今では世界第4位の生産量を誇ります。
インドの紅茶は渋みの元となるタンニンの含有量が少ないため、クリームダウン現象の予防にもつながります。
では、代表的な2つの紅茶を見てみましょう。
スマトラ
スマトラはクセや渋みの少ない飲み口で、ブレンドティーとして利用されることが多いです。
おすすめの飲み方は、フルーツティーとアイスティーです。
すっきりとした味わいで、ほんのり甘さが広がり、紅茶初心者の方でも飲みやすい風味になります。
ジャワ
ジャワはインドネシアで最も紅茶の生産量が多いジャワ島で生産されています。
紅茶独特のクセや渋みが少ないので、初心者におすすめの紅茶です。
ジャワ島の人たちは紅茶に大量の砂糖を入れて飲むのが一般的とされています。
飲み方はそれぞれですが、ミルクやアイスでも美味しく楽しめます。
紅茶の初心者がおさえておくべきポイントとは?
最後に、紅茶初心者がおさえておくべきポイントを3つご紹介します。
紅茶はとても歴史があり、マナーやルールも細かく設定されています。
ですが、一度ここでポイントを覚えておけば、誰でも楽しく紅茶を楽しめますので、一緒にポイントを押さえておきましょう。
紅茶は茶葉とお湯の量に注意する
紅茶の風味を味わいたいからと、たくさんの茶葉を入れたり、たくさん飲みたいからとお湯を入れすぎるのはNGです。
紅茶には基本的に軟水がおすすめです。
ティーポットで入れる場合、お湯200mlに対して茶葉2.5-3.0gが目安です。
気軽に紅茶を始めたい人にはティーバッグタイプがおすすめ
茶葉を使うとなると、ティーバッグとは工程が異なり手間がかかります。
手軽に紅茶を入れることができるティーバッグから始めてみるのがおすすめです。
色んなフレーバーがアソートになって入っているものなども販売されているので、自分の好みを探しながら紅茶の世界を楽しんでみてください
ティーポットは片手で持つのがマナー
ティーポットを持って紅茶を入れるとき、もう片方の手でフタを押さえて落ちないようにしがちですが、実は片手で持つのがマナーです。
イギリス式のティーポットの場合、フタにストッパーがついているので、傾けても落ちる心配がありません。
お使いのポットにもよりますが、レストランやお店でティーを楽しむ際は、両手を使うとマナー違反になりますので、注意してください。
まとめ
さて、今回は紅茶初心者向けのおすすめ紅茶についてご紹介しました。
紅茶ってこんなに色んな種類があるのですね。
紅茶の歴史や特徴を知っていると、自分の好みやプレゼントを選ぶ際のポイントにもなります。
ぜひ、これから紅茶の世界を楽しんでくれる人が1人でも増えたら嬉しいです。