ディルマ創業者のメリル・J・フェルナンドが2023年7月20日、93年の生涯を全うし、永眠致しました。
日頃よりディルマ紅茶をご愛飲いただいている日本の皆様に、改めまして心より感謝申し上げます。
創業者の理念はブランド名の由来にもなった2人の息子ディルハンとマリク、そしてフェルナンドの孫たちにも確実に受け継がれ、これからも紅茶本来のおいしさを真摯にお届けしてまいります。
以下、スリランカのディルマ本部からの公式発表の、日本語訳を掲載させていただきます。
(ディルマ紅茶日本総代理店ワルツ株式会社)
【本国投稿本文】
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Surrounded by his sons and grandchildren, iconic Teamaker, Disrupter and Servant Merrill J. Fernando passed in Colombo this morning. The visionary founder of Dilmah Ceylon Tea Company’s greatness was in his invincible faith, his integrity and love for tea & family. With devotion and urgency he pursued his desire for integrity and quality with humility and kindness. His achievement in disrupting an exploitative colonial industry irrevocably changed the lives of producers around the world introducing a paradigm shift in ethical business before ethics and sustainable business acquired the prominence they have now.
His mission was simply for his passion to make lives better for other people. His humble, rural Sri Lankan beginnings, and the Christian family values that surrounded him defined his life. He devoted his life to tea, working every day until the age of 91 and maintaining vigilance until he passed at the age of 93. He was relentless in fighting against efforts at compromise, or adulteration of his beloved Ceylon Tea.
Merrill J. Fernando leaves two generations who share his conviction. As he is called home to rest in the arms of his beloved Lord Jesus, his achievement is as much in inspiring his generations to carry the torch of integrity and commitment to tea as it is in strengthening the dreams of producers. His passion, devotion, commitment, love and kindness will forever inspire us to continue to strive for the excellence he always demanded while never compromising.
We remember Merrill J. Fernando for his humanity and his achievement in personally and passionately creating a global family behind the cause he pursued every day of his life: Ceylon Tea with Taste, Goodness and ethical Purpose. Please join us in celebrating the life of Merrill J. Fernando and the profound impact he has had on our world.
【本文訳】
紅茶産業に大きな変革をもたらし、紅茶づくりに人生を賭けて取り組んだディルマ創業者、メリル・J・フェルナンドが今朝、2人の息子や愛する孫たちに見守られ、スリランカのコロンボ市にて永眠しました。
ディルマという紅茶ブランドを立ち上げ、運営母体MJFグループを創業したメリル・J・フェルナンド。その人生はスリランカの紅茶産業の将来への確固たるビジョン、誠実な仕事ぶり、そして紅茶を愛し、家族を愛する心に満ちたものでした。謙虚な気持ちと人への思いやりの心を常に大切に、真摯に紅茶本来のおいしさをお届けする仕事に、夢中で取り組む人生でした。フェルナンドのたゆまぬ努力の結果、セイロン(スリランカ)が植民地支配を受けていた時代から続いていた搾取的でアンフェアな紅茶産業の構造に抜本的な変化がもたらされ、産地スリランカで紅茶づくりに携わる人々が適正な対価を受け取り、地域社会の持続可能な発展へとつながったのです。現在ビジネスの世界で大きな話題になっている「エシカル」、「サステナビリティ」といった理念を、ディルマは創業当時から長年にわたって誠実に実践しています。
フェルナンドの歩んだ道のりは、純粋に「人の暮らしをよりよくするお手伝いをしたい」という気持ちに支えられたものでした。自身が都市から離れた貧しい村の出身であったこと、敬虔なクリスチャンであったことなどが、人格形成に大きな影響を与えたと、振り返って語っていました。91歳まで毎日出勤し、一線を退いてからも93歳で亡くなるまでずっと紅茶づくりに情熱を注ぎ続けた、まさに紅茶に捧げる人生でした。その歩みの中では、大量生産や複数の産地の茶葉のブレンドによって品質に妥協する動きに強く反対し、愛するセイロン紅茶の品質を守り抜くために、必死で戦うフェルナンドの姿がありました。
フェルナンドは、ディルマのブランド名の由来にもなった2人の息子ディルハンとマリク、そして孫たちの世代に、自身の思いが確実に受け継がれていくのを、見届けることができました。フェルナンドは安らかな眠りにつきましたが、その人生で成し遂げた大きな功績に触発され、息子たちの世代、さらにその次の世代が、彼の灯した火を受け継ぎ、生産者の終わりなき夢である「紅茶本来のおいしさの追求」に、これからもまい進していきます。決して妥協せず、優れた品質の紅茶をお届けする。フェルナンドが切り開いた道のりは永遠に続くものであり、その情熱と真摯な姿勢、愛情と思いやりの心は確実に受け継がれ、歩みを進めていきます。
「Taste(おいしさへのこだわり)」、「Goodness(自然の恵みを大切に)」、そして「Purpose(社会貢献の使命)」の3つの理念が形になった紅茶ブランド、ディルマ。そのディルマを作り上げ、日々こつこつと真摯に紅茶づくりに取り組み、世界の紅茶好きの皆様にご愛飲いただくグローバル・ブランドへと成長させた創業者メリル・J・フェルナンド。私たちディルマの運営に携わる者全員、決してその姿を忘れることなく、これからも紅茶本来のおいしさをしっかりとお届けしてまいります。