ディルマ・ジャパンのナビゲーターBELLが茶講師の目線でコラムをお届けします。
モンスーンに育まれた、風の紅茶

スリランカ東部、ウバ渓谷に抱かれるように広がるウバハイランズ茶園。
この地の紅茶は、土壌や標高だけでなく、“風”によってその個性を与えられます。
季節が巡ると、乾いたモンスーンの風が谷を抜け、茶樹のあいだを静かに通り過ぎていきます。
その風は、余分な水分をやさしく取り去りながら、茶葉に香りと力強さを宿していく存在。

カップに注げば、まず立ち上るのは爽やかでスパイシーな香り。
そして、軽やかな渋みとともに、すっと抜ける清涼感。
ほんのりと甘さを感じさせる余韻が静かに残ります。
重たさとは無縁で、気持ちをすっと整えてくれるような一杯です。
まずはストレートで楽しもう

ストレートで楽しむ、凛とした時間。
ウバハイランズの魅力は、やはりストレートでこそ際立ちます。
その繊細な香りとキレのある味わいは、余計なものを加えずに楽しむことで、より美しく輪郭を現します。
甘さ控えめの焼き菓子や、シンプルなバターの風味を感じるスコーン。
あるいは、軽やかな柑橘系のデザートも相性がよく、紅茶の持つ爽やかさを一層引き立ててくれます。
主張しすぎないバランスの良さが、ティータイムを上質なものへと導いてくれます。
和菓子であれば、甘さ控えめの落雁や薄焼きせんべいなどもおすすめです。
ミルクティーにしたときの、もうひとつの表情

ウバ・ハイランズはストレートの印象が強い紅茶ですが、ミルクを合わせることで、意外なほどやわらかな表情を見せてくれます。
キレのある渋みはミルクによって口当たりはぐっと丸みを帯び、すっきりとした中にも、静かなコクが感じられるようになります。
まずおすすめしたいのは、ミルクチョコレートやキャラメルを使った焼き菓子。
紅茶とミルクがつくるまろやかな層に、同じ方向の甘みが重なり、口の中で一体感が生まれます。
バターの風味豊かなスコーンやパウンドケーキもおすすめです。
乳製品×乳製品の、王道ペアリングです。
和菓子であれば、こしあんの饅頭やどら焼きなどもおすすめです。
やわらかな甘みがミルクティーの丸みと重なり、ほっとできる味わいを楽しめます。
朝の一杯としても、気持ちをほどきたい午後のひとときにも、ミルクを加えることでストレートとは違うおいしさを味わえるウバハイランズの魅力のひとつです。
ウバハイランズの紅茶は、華やかさを誇るのではなく、整った美しさを持つ一杯です。
ぜひ、暮らしの中でのひと時をウバハイランズ茶園の紅茶と共にお過ごしください。
【profile】
ディルマ ナビゲーター / BELL
心を豊かにするお茶時間、
ティーサロンT42主宰
Instagram:@tea.lover.bell





